バスフィッシングとは
「釣り」と、一言でいっても、楽しみ方や、目的など、釣りの対象となる魚もさまざまです。
釣り方も「餌釣り」や「ルアー釣り」など、多種多様な釣り方が存在します。
そんな釣りの中でも、魚との駆け引きや、釣る行為そのものを楽しむ釣りがあります。
「スポーツフィッシング」です!
そんなスポーツフィッシングの中でも不動の人気を誇る釣りがあります。
「バスフィッシング」です!
バスフィッシングは、一時期、一世を風靡し、“社会現象”にまでなった釣りなんですよ!
そんなバスフィッシングに魅了された愛好家を「basser(バサー)」、「bass angler(バス・アングラー)」と、呼ばれているんです。
バスフィッシングは、普段の生活では体感することのできない、大きな感動や喜びを与えてくれるんです!
バスフィッシングの“聖地”と言えば本場のアメリカです。
アメリカでは、国民的人気も非常に高く、老若男女、幅広い年齢層に人気があり、家族でバスフィッシングをする光景も頻繁に見かけられます。
そして、なんと言っても!
アメリカでは“トーナメント”の開催も多く、非常に大規模な「B.A.S.S.」、「FLW」などの団体があり、テレビでもライブで大々的に放送され、ゴルフプロトーナメント並の賞金がもらえるんです。
アメリカではバスフィッシング=プロスポーツとして確立されているんです。
「Splendor」の竹花(タケハナ)と申します。
私がバスフィッシングにはじめて出会ったのは、小学3年生のころでした。
何気なく見ていた釣り番組で“バス釣り”をやっており、その釣り方に興味を抱いたのが切っ掛けでした。
その釣り方は、餌を使わずに“疑似餌”(ルアー)を使った釣り方をしていたんです!
魚は、エサで釣るのが普通だと思っていた自分にとって、ルアーを使った釣り方はとても新鮮で興味が湧きました。
小学生の子供からしたらルアーなんて“おもちゃ”みたいな感覚ですよね。
「おもちゃで魚が釣れるんだ!」なんて、考えるだけで、ワクワクしましたよ(笑)
また、その釣り方もさる事ながら、釣っている魚がカッコよかったんです!
「ブラックバス」です!
攻撃的なビジュアルに心惹かれてしまいました♪
釣り番組を見た後は、もう、父におねだりしまくりでしたよ(笑)
そして、何とか買ってもらったスピニングタックル♪自分のお小遣い全て、ルアーに費やし、タックルボックスが“宝箱”みたいに思え、毎日眺めていたのを覚えています♪
バス釣りには、関東のリザーバー、「相模湖」、「津久井湖」によく行きましたが、大人のアングラーでも普通に「デコる」(釣れない)高難度のリザーバーでルアーをおもちゃと勘違いしている鼻タレ小僧が釣れるほど、バス釣りは甘くありませんでした。。。
何度も、何度も挑戦し続け、はじめて自分でバスをキャッチするまでに数年かかってしまいました。。。。
ですが、普通、小さい子供が釣りをやって、数時間ほどやっても釣れなければ直ぐに「面白くないっ!!」と、竿を放り出して、飽きてしまいそうなものですよね?
「バス釣りは違ったんです!」
バス釣りに行くと、釣れなくても、必ず、次につながる新しい“発見”を見つけることができたからなんです。
その新しい発見を家で「次はこうやったら釣れるんじゃないか」などと試行錯誤し、「次こそ釣るぞ!」と、期待を膨らませ、また、釣れないながらも、バス釣りを楽しんでいました(笑)
バス釣りを始めて、何十年も経ちましたが、はじめてキャッチしたバスの感動は今でも鮮明に覚えています。
この感動は、バスアングラーでなければ味わえないと思っています!
私にとってバスフィッシングは人生そのものです!この感動をを皆様と分かち合えれば幸いです。
バス釣りを末永く楽しむために
冒頭でも述べましたが、今は昔、90年代後半、“空前絶後”の「バス釣りブーム」をご存知でしょうか?
当時、趣味でやっているスポーツの中で、サーフィンが一番人気でした。
ですが、バスフィッシングも、それに引けを取らないほどの人気を誇っていたんです。
そんなバス釣りブームの火付け役が、当時、人気絶頂の「木村拓哉」さんでした。
某テレビ番組で、バス釣りの魅力を熱弁したこにより、たちまち“ブーム”が巻き起こったんです。
さらには、「江口洋介」さん、「反町隆史」さん、「奥田民生」さんなど、名だたる顔ぶれの有名タレントが次々と趣味で「バスフィッシングをしてる!」と公言したんです。
こうなってしまうと、もう、バス釣り人気はとどまることを知らず「社会現象」にまでなったんです。
それまでバス釣りの“バ”の字も知らず、釣りなんて…「フッ…」と、鼻で笑っていた「ミーハー」が大勢釣り場に押し寄せ、大繁盛の釣り堀みたいにズラーと並んで、昼夜問わず、必死こいてルアーを投げ続けている光景がありました…。
しかし、“ブームは去るもの”です。
格好だけで“ミーハー”のバス釣りが長続きするはずがありません。
現在ではバス釣りブームも陰を潜め、本物のバスフィッシングを知る、真のアングラーだけが生き残ることができる時代です。
ですが、当時のバス釣りブームの“悪影響”は、現在でも続いています。
「バス・アングラー=マナーが悪い」というイメージが定着してしまったんです・・・。
ブーム当時は、バスが釣れる場所があると聞くと、「イナゴの集団」の如く現れ、“私有地”でもお構いなし、車を無断で駐車し、悪びれる様子もなく進入し、大声をだして釣りをする…。
そして、“短時間”で釣れないとなると、“技術がないから釣れない”にもかかわらず、“フィールド”のせいにして、タバコをプカプカ吸って、「ダメじゃん!ここ、釣れねぇ~!」と、ボヤく始末。。。
さらに、持参した飲み物などの“ゴミ”を投棄し、何事もなかったかのように去っていく。。。
このような人間があたり前のようにいました。(現在もいますが…)
まともな人間の行動とは、とても思えないです。
その結果、威たる所で“釣り禁止”の看板や“立入禁止”のフェンスなどが立てられるようになり、釣りができる場所が激減してしまいました。
設備が整って管理されている「行楽地」と違い、“野池”などは、ほぼ全てが「私有地(個人の所有する土地)」です。
勝手に入って良いわけありません。
土地に入る前に“釣りをしてもいいのか”、近隣の住人に確認をとり、車の駐車場所など、迷惑をかけないことが大切だと思います。
また、近隣の住民と“挨拶”など交えて親しくなると、安心して釣りをすることができます。
さらに、“穴場”的な、思いがけない“情報”を入手できることもありますよ。
バス釣りを末永く楽しむためにも、節度ある行動とルールをもって、バス釣りを楽しんでいきましょう。
バス釣りが上達する人、しない人
アングラーの皆さん、バス釣りをする上で、何に“重点”を置いていますか?
バス釣り歴の長いアングラーの方は、長年の経験から、“自身の釣りが確立”できているため、状況に応じて、さまざまな攻略法があると思います。
しかし、バス釣り歴の浅いアングラーの方は、経験が浅いため、何からはじめてよいのか分からず、間違ったバス釣りをしてしまいがちです…。
そこで、自身が長年にわたってバス釣りをやって得た、知識を元に、ビギナーアングラーのために「正しいバス釣り上達法」の解説をしていきたいと思います。
まず、ここでは自身を「バス釣り歴、1ヵ月のビギナーアングラー」だと過程してください。
そこで・・・
とある日、通いなれた野池へ行きました。
しかし、通いなれてると言っても、ビギナーの自分は、この野池でバスを釣ったことがまだありませんでした。。。
野池へ到着し、池を見渡したところ、“2人のアングラー”がバス釣りをしていました。
(釣りをするときは、必ずライフジャケットを着用しましょう。)
1人目のアングラーは、ベイトとスピニングで“数本のロッド”を持ち、ファッションも着こなしていて、風格があります。
2人目のアングラーは、“スピニング1本”で、ファッションも普段着で、自分と同じようなアングラーと、いったところです。
そこで、自分は、しばらく2人の釣りを拝見することにしました。
さて、「ビギナーのあなたは、どちらのアングラーに注目しますか?」
ビギナーであれば、大抵は、1人目の“上手そうなアングラー”に自然と目がいくと思います。
そこで、注目して見ると、自分には扱えないベイトタックルを使いこなし、キャスティングも上手く、思わず、「スゲー!」と、見入ってしまいました。
さらには、自分では釣ったことのない場所で、あたり前のように見事な良型のバスをキャッチしていました。
自分の事のようにテンションが上がり、まさに、“理想のアングラー”です。
自分も「ああいう風にカッコよくバス釣りがしたい!」と、魅了されてしまいました。。。
ところで、2人目のアングラーは…?
そうでした、最初の“見た目”で自分と同レベルだろうと判断し、気にも留めていませんでした。。。
ところが・・・
2人目のアングラーも、ベテランアングラーに負けじと、スピニング1本で、見事にバスをキャッチしていたんです!
さて、あなたは野池に何をしに行ったのですか・・・?
バスを釣るための“有益な情報”は、得られましたか?
上手いアングラーのバス釣りに“魅了”されただけで、有益な情報は何一つ手に入れていませんよね…。
上記の例は、ネットで観覧できる“動画”でも同じことが言えます。
“ユーチューブ”などの動画サイトで、バスプロやプロスタッフの「実釣動画」などを見たことがある人も多いと思います。
しかし、動画を見終わった後、何に興味が湧いていますか?
“釣れたルアー”に興味が湧いていませんか?
動画の大半が自社開発の“ルアーの宣伝”を目的とした動画です。
そもそも、プロならどんなルアー使っても、釣る事ができるはずですよね?
ましてや、ルアーだけで釣れるなら、コスト掛ければ誰でもプロになれると思いませんか?
自分が尊敬するバスプロが言っていました。
「タフなフィールドでバスを釣る事ができるか、否かは、8割が経験と技術で、2割がルアーの選択できまる。」
まさにその通りだと思います。
しかし、ビギナーのアングラーは経験と技術がないため、ルアーだけの力に頼ってしまうんですよね。。。
しかも、そのルアーで運よくバスを釣ってしまった日には、完全にメーカーの“信者”になってしまうと思います。
釣り業界は、ビギナーやアマチュアの経験や技術が乏しいことを利用し、必然的にタックルやルアーに、コストをかけてしまうよう演じているだけです。
90年代後半の「バス釣りブーム」時など、格好だけの“ミーハー”が多いのをいい事に、高額商品ばかりを次々と販売し、業界では「バスバブル」とまで言われていました。
このような事に振り回されていては、釣り業界の思う壺で、コストばかりかかって、自身の釣りを見失い、本来のバス釣りを楽しむことができなくなると思います。
ビギナーの方は、まずは必要最小限のタックルで、バスを確実に釣り上げることを目標にしてください。
それでは、自分はあの時、野池でどのような行動をとっていればよかったのでしょうか…。
それは、レベルが違いすぎるアングラーではなく、自分と同レベルであろう、“スピニング1本”のアングラーに注目すべきでした。
自分が見ていないところで、2人目のアングラーもスピニング1本でバスをキャッチしていたんです。
スピニングでバスをキャッチするまでの過程を見ていれば、自分でも真似できる釣りができ、初バスをキャッチする切っ掛けに繋がっていたはずです。
しかも、同レベルのアングラーなら、気さくに声をかけることもできたと思います。
「こんにちは~、凄いですね!」
「自分ヘタクソで、この野池で、まだバス釣ったことがないんですよ・・・」
「よかったら、アドバイス頂けませんか?」
このように、挨拶を兼ねて簡単な“コミュニケーション”をとるだけで、自分で何度もフィールドに足を運ばなければ気付くことのできない、有益な情報を入手できていたかもしれません。
まして、調子のいいアングラーは、テンションも上がっているので、話しかけられて、嫌な顔をすることは、まずないと思います。
(調子が悪そうな時に「釣れますか?」は、禁句ですよ…。)
バス釣りは、タックルやルアーに頼った釣りをしている限り、絶対に上手くなりません。
技術と、経験が物を言います。
自身か経験してきた事なので、断言できます!
それでは、技術と経験はどうやってレベルを上げるのか?
しかし、この事について語りだすと、見ている方は “嫌気がさす”と思われます。。。
ですので、“単刀直入”に述べさせてもらいます。
まず、「技術」は、主に「キャスティング技術」です。
狙ったポイントへ、一投目で確実にルアーを投げ入れる技術です。
近年のタフなフィールドでは、どんなに釣れると評判のルアーでも、バスの居るポイントにキャストする事ができなければ、“ゴミ”を投げているようなもんです。
一投目で狙ったポイントに落とす事ができるようになれば、バイトチャンスは格段に上がります。
キャスティング技術のレベルアップは、練習あるのみです。
自分は、シーズンオフの冬に猛練習した経験がありますが、次のシーズン釣行では、面白いようにバスが釣れました。
次に「経験」は、主に「バスが釣れた経緯」です。
経験は、自身でバスを釣り上げることで、蓄積されていきます。
バスが釣れて、「やったー!、釣れたー!、次も釣れないかな~」では、ダメです。
後に、「なぜ釣れたのか?」考える事が大切です。
釣れた時の状況を思い出し、季節、天気、水温、水深、ロッドの動きなど、バイトに至ったさまざまな要素を考え、次の釣行に繋げて活用していくことが大切です。
このように、技術と経験を上げるのは、一見、大変そうですね。。。
ですが、苦労なんて「バスが釣れれば、一瞬で吹っ飛びますよ!(笑)」
がんばりましょう!!
バス釣りは、スピニング1本から
バス釣りを“スピニング1本”でするアングラーも多いと思います。
自分も昔は、長い間、スピニング1本でバス釣りをしていました。
スピニングタックルは、比較的、安値で購入でき、ビギナーでも簡単に扱うことができるため、バス釣りの基本を学ぶ上では最適なタックルです。
対照的に、ベイトタックルは、高額な物が多く、尚且つ、ビギナーでは扱いが難しいため、バス釣りをするどころではなくなってしまいます。
間違っても、カッコよさだけでベイトタックルに手をださないでください。
ただ、次のカテゴリー「ベイトタックルの戦闘能力」で解説しますが、本来のバス釣りをする上で、ベイトタックルが必要不可欠なことも覚えておいてください。
まずは、バスを釣り上げることを目標に、一歩一歩、経験を積んで行きましょう。
それでは、おすすめのスピニングタックルです。
まず、ロッドとリールですが、新品で購入するより、オークションサイトなどを利用し、程度のいい中古を購入する方がいいと思いいます。
ロッドなどを新品で購入しても、ビギナーの方はタックルに関する知識が乏しいため、加減が分からず、扱いが荒くなりがちなためです。
その結果、購入後、直ぐにロッドを折ってしまうということが、多々あります。
オークションであれば、1万5千円ほどで、ミドルクラスのロッドとリールが揃うと思います。
タックルを揃えるにあたって、ビギナーでも扱いやすい、タックルのご紹介をいたします。
◆スピニングロッド
【長さ】
ビギナーの方には、「6フィート~6フィート6インチ」が、一番扱いやすい長さだと思います。
【硬さ】
スピニング1本で、ライトリグから小型プラグの使用を想定し、「ML」クラスの“バーサタイル”なスピニングロッドがいいと思います。
【継数】
バスロッドには、1ピースと2ピースがあり、それぞれに「メリット・デメリット」があります。
【1ピース】
・メリット:キャストの精度がよく、テーパーが綺麗に曲がり、繊細なアタリを感じることができる。
・デメリット:持ち運びが不便、これに尽きます。また、修理費が高額。
【2ピース】
・メリット:持ち運びが楽、これに尽きます。また、修理費が割安。
・デメリット:現在の2ピースロッドは“性能が非常によく”、自分としては特にないと思います。
また、2ピースは、テーパーや、感度が1ピースに比べて、劣ると思っているアングラーが多いですが、“大昔の話”です。
現在の2ピースロッドは、非常に繊細な作りで、テーパーも綺麗に曲がり、感度も良く、自分たちアマチュアが使うレベルでは、1ピースとの“違い”は分からないと思います。
こう言ったことを踏まえて、移動は常に車を利用し、頻繁にバス釣りに行き、多数のロッドを使い分け、“本格的なバス釣り”をする方であれば、1ピースがいいと思います。
半面、移動は車や公共交通機関など、さまざまで、必要最小限のタックルで、“気軽にバス釣り”を楽しむのであれば、2ピースがおすすめです。
◆スピニングリール
バス釣りをスピニング1本ですることを前提とし、スピニングリールのラインは、4~6ポンドを使用し、スプールに100メートル巻くことを想定します。
釣具メーカー大手の「ダイワ」と「シマノ」で選択すると、2000番台~2500番台がおすすめです。
【ダイワ】
2004(4ポンドが100メートル巻ける)
2506(6ポンドが100メートル巻ける)
【シマノ】
2500S(Sの付いた“シャロースプール”がおすすめです。)
上記の2社で選択すれば、間違いないと思います。
ちなみに、自分は、スピニングで「ダイワ 13イージス 2004」を使用しています。
◆ライン
リールに巻くラインも、目的や用途に合わせ、種類もさまざまです。
主に、バス釣りで使用するラインは「ナイロンライン」、「フロロライン」、「PEライン」があります。
それぞれのラインに、【メリット・デメリット】がありますでの、ご説明します。
【ナイロンライン】
・メリット:ナイロンラインは、安価で、“キャスタビリティ”もよく、ライントラブルが少ないため、ビギナーでも扱いやすいラインです。
ナイロンラインは、水に浮きやすいのが特徴で、ノーシンカーで、スローに沈めたり、水中を流す釣りかたなどでナイロンラインの特徴を生かすことができます。
また、ラインに伸びがあるため、シビアな“ドラグ調整”ができないビギナーでも、ラインにテンションがかかるため、バレにくいとも言えます。
・デメリット:ナイロンラインは水に浮きやすいため、繊細なアタリをとる、ボトムの釣りには不向きと言われています。
ただ、全体的に大きな欠点が少なく、とても扱いやすいラインと言えます。
【フロロライン】(フロロカーボンライン)
・メリット:フロロラインは、硬くて、伸びがないため、感度が良く“繊細なアタリ”も取り易く、“根ズレ”に強いのが特徴です。
また、ラインの沈みが早いため、風や波の影響を受けにくく、冬場の低活性時のボトムメインの釣りでは、必須のラインとなります。
・デメリット:フロロラインは硬いため、スプールへの馴染みが悪く、ライントラブルが起こりやすいため、タックルの扱いに慣れた「中級者以上」の方がいいと思います。
【PEライン】
・メリット:PEラインは、フロロライン以上に伸びがなく、感度に優れ、引っ張り強度も優れているのが特徴です。
また、紫外線に強く、巻きグセも付きにくく、耐久性も優れています。
さらに、PEラインは、他のラインと同じ号数でも細いため、キャスタビリティがよく飛距離が出せるのも特徴です。
・デメリット:PEラインは、水中の障害物や岩礁帯にラインが擦れて、キズが付くと極端にモロくなってしまい、簡単にラインブレイクしてしまいます。
また、ラインが魚から“丸見え”ですので、“リーダー”が必須になり、扱うには慣れが必要になります。
さらに、ラインも高価格なため、ビギナーの方は、安易に手を出さないほうがいいと思います。
ラインに関して自分の主観的な考えを、述べさせていただきます。
自分たちアマチュアがラインを使い分けることで、釣果が伸びるか否かは疑問です。。。
タックルやラインを使い分けて“シビア”なバス釣りをするのは、“本格志向のアングラー”かバスプロなどの“トーナメンター”だけです。
スピニング1本や、バーサタイルな釣りをするアングラーであれば、「ナイロンライン」で必要十分だと思います。
高額なラインを長期ノーメンテナンスで使うより、低価格なナイロンを定期的に交換する方がライントラブルは激減しますし、“ストレスフリー”な釣りができ、自然と釣果につながると思います。
ベイトタックルの戦闘能力
バス釣りをスピニング1本でスタートし、釣果もそれなりに上がってくると“バスアングラー”であれば、必ず「ベイトタックルでバスを釣りたい!」と、考える領域に達するはずです。
自分もそうでした。
はじめの1~2年はスピニングで十分でしたし、バス釣りを楽しんでいました。
しかし、スピニングでそこそこバスを釣る事ができるようになると、“欲”がでてきます。
「ベイトタックルでバスを釣りたい!」
そこで、自分もベイトタックルを購入し、期待を膨らませ実釣で使用しました。
結果、悲惨でした。。。
ルアーを真正面にキャストしたつもりが、真横の“藪の中”に飛んでいく始末。。。
「こんなはずでは・・・」
ムキになりキャストし続けるも、“バックラッシュ”して、はい終了。。。
ものの、10分程度の出来事でした。。。
まるで、初めてバス釣りをしたかのような、惨憺たるものでした。
こんな哀れな姿、周りのアングラーに見られたくもなく、スピニング1本のバス釣りに戻るという結末でした。。。
このような経験をした方いないでしょうか?
自分だけでしょうかねぇ。。。
ただ、ベイトを挫折して、スピニングだけのバス釣りをしていても次第に飽きてきませんか?
毎回、同じリグで、同じ釣り方・・・
さらには、バスを釣っても“感動”が薄れていってしまい、釣行回数も減り、釣れなければ全く面白くありませんでした。
「このままではイカン!」
「現状を打破しなければ!」
ベイトタックルを克服することに、決意しました。
そこで、新たにベイトタックルを購入し、(前回購入したベイトは挫折後、売ってしまいましたので…。)ベイトキャストの猛練習の開始です。
シーズン中の練習は他のアングラーに迷惑になることを考慮し、シーズンオフの“真冬”に誰もいないフィールドで練習に挑んでいました。
そして、練習の甲斐あって、現在ではバス釣りをする上で、ベイトタックルは必要不可欠なタックルとなり、釣行にロッド1本で行くなら、迷わずベイトタックルを選びます。
なぜ、昔はあそこまでスピニングに執着していたのか?
簡単です、「スピニングでしかバスを釣ることができない」からです。
そして、バスフィッシングの世界は、スピニングだけで語れるようなものではありません。
バスプロなどトーナメンターのタックルを見れば一目瞭然です。
使用するタックルの9割がベイトタックルです。
そして、スピニングを使うことは殆どありません。
なぜ、ここまでベイト主体の釣りをするのでしょうか?
そこで、分かりやすく「ゴルフ」で例えてみます。
まず、バスフィッシングはゴルフのスタイルに似ているといわれます。
【ゴルフ】
各コースや状況に合わせてゴルフクラブを使い分けラウンドしていき、ゴルフクラブは大きく分けると3つに分類されます。
・ウッド:ボールをティーアップして打つクラブで、ボールを遠くへ飛ばすことのできるグラブ。
・アイアン(ウェッジ):グリーンまでの距離を細かくアプローチしたり、ラフやバンカーなど、様々なコンディションの地面に対応できるグラブ。
・パター:グリーン上でのパッティングで使用するグラブ
【バスフィッシング】
フィールドのコンディションやポイントに合わせてタックルを使い分け、バスを攻略する。
・ベイトタックル:フィールドを広範囲でサーチしたり、太いラインを使用してカバーやブッシュに潜む警戒心の高いランカーバスを引きずり出すことができ、ハードルアーからソフトルアーまで様々なルアーが使用でき、尚且つ、トップからボトムまでオールラウンダーで攻略することができる万能タックル。
・スピニングタックル:細いラインを使用し、ワームメインのフィネスな釣りに特化しており、魚が居るであろうポイントを時間をかけて攻略し、どうしても“1匹”釣りたいときに使用するタックル。
ゴルフとバスフィッシングは、上記の道具を使い分けてプレイする事で、本来のゲームを堪能できます。
そこで、ゴルフでも気軽に楽しむことができる「パターゴルフ」という遊びがあります。
パターゴルフとは、通常のゴルフで使用するウッドやアイアンを省いて、グリーン上のパッティングのみで、気軽に遊ぶことができるゴルフです。
そのパターゴルフをバスフィッシングで例えるとスピニング1本のバス釣りです。
どちらも、“1つの道具”で気軽に楽しむことができますが、本来のスタイルとは違いますよね。
その種のジャンルを“気軽に楽しむ”が、相応すると思います。
スピニングは簡単に扱えることが大きなメリットになってますが、バス釣りをする上で、出来ることが余りにも少なすぎます。
それこそ、“エサ釣り”のような“待つ釣り”しかできず、攻めの釣りが何一つできません。
これでは、フィールドのバスは、一生かかっても攻略できないでしょう。。。
バスアングラーであれば、誰もが“ランカーバス”を釣りたいと思っているはずです。
スピニングでスローな釣りをするだけでなく、ベイトでバスを見つけ出し、バスを追い詰める“攻めの釣り”を展開してみてはいかがでしょうか。
今までとは、まるで違うバスフィッシングの世界を体感できます。(自分が身をもって体感しています!)
自分の主観ですが、バスフィッシングには、バスをキャッチするまでの行程に、めちゃくちゃ楽しめる要素がたくさん詰まっていると思っています。
自然のフィールドには、水中のストラクチャーやカバーやブッシュなどが多く点在しています。
当然そういったポイントは、“ランカー”が潜んでいる確率が高く、アングラーの気持ちも高まります。
また、バスのバイトがなかったとしても、カバーやブッシュを攻略しているだけでも面白く、時間はあっという間に過ぎてしまいます。
バスフィッシングは、正しく“自然のゲーム”です。
そして、自然は日々変化していきます。
昨日までは晴天で活発にベイトを追っていたバスも、夜になり雨が降りだし、強風が吹き荒れれば、次の日のフィールドは状況が一変しています。
アングラーは、そんなフィールドの状況を把握し、経験と知識をフルに生かし、バスを見つけ出すことで新たなバスに巡り合えることができるのです。
自然のゲームを攻略するにはベイトタックルは絶対に必要です。
ただ、プロのみたいに、何本も揃える必要はありません。
自分みたいに、陸っぱりメインの釣行でしたら、1~2本のベイトがあれば十分です。
ベイトを使いこなせるようになれば、バスフィッシングにおいてスピニングの“戦闘能力”がどれだけ低いかが理解できるはずです。
まとめといたしまして、スピニングとベイトの【メリット・デメリット】をご確認ください。
スピニングタックル
メリット
①ビギナーでも簡単に扱うことができる。
②タックルが低価格で揃えられる。
③軽量のルアーを投げられる。
④ライントラブル(バックラッシュ)が比較的に少ない。(ただ、バックラッシュしたら最後です。。。)
デメリット
①簡単に扱える反面、出来ることに限りがあり、エサ釣りのようなワーム主体の釣りになってしまう。
②狙ったポイントに投げるアキュラシーが悪い。
③的を絞った釣りしかできず、広範囲をサーチしてフィールドの状況を把握することが出来ない。
④細いラインを使用するため、カバーやブッシュの攻略ができず、釣れるバスのサイズも小さい。
⑤不意な大物に対応できず、あわせ切れや、ラインブレイクで滅多にないチャンスを逃してしまう。(バス釣りにおいて致命的です。)
⑥スピニングのバックラッシュは不意に起こり、修復不能に。。。ラインを切って一から作り直す破目になり、非常にストレスになる。(経験した方も多いと思いますが、本当に頭にきます。)
ベイトタックル
メリット
①ルアーをピンポイントでキャストすることができ、アキュラシーが非常にいい。
②ベイト1本で軽量から重量ルアーまで何でも投げられる。
③ベイト1本でトップからボトムまでオールマイティに攻略できる。
④手返しが良く、素早くキャストできるため、広範囲のバスをスピーディに探ることができる。
⑤太いライン使用でカバーやブッシュを容易に攻略でき、大物がヒットしても、引きずり出すことができる。
⑥バックラッシュしても容易に修復することができる。(自身の不注意で修復不能のバックラも時には起こりますが、スピニングで突然起こるバックラに比べたら“へみたいなもの”です。)
デメリット
①キャスティングの基本ができていないと扱うことが難しいため、どうしても敬遠されてしまう。
②バックラッシュが多い。(ベイトのバックラは簡単に直せます。)
③超軽量ルアーを投げることが難しい。(経験とベイトフィネスがあれば1グラムでもキャストできます。)
以上がスピニングとベイトの比較になります。
そこで、両者の「デメリット」にご注目ください。
まず、スピニングは、思いのほかデメリットが多いです。
①と②に関しては経験で多少カバーできますが、その他は経験や知識を持ってもカバーすることは難しいです。
一方、ベイトは、キャスティングに関するデメリットだけです。
しかも、経験を積めば全て克服することができます。
ただ、①のキャスティングの基本ができていなければなりません。
キャスティングの基本ができていれば、②のバックラッシュも減りますし、③の超軽量ルアーも容易にキャストできるようになります。
次のカテゴリーで「ベイトキャストの基本」を解説させていただきます。
ベイトタックルを使いこなす!
まず、ベイトタックルを使いこなすためには、キャスティングの基本ができていなければ、絶対に使いこなせません。
過去に、ベイトタックルに挑戦してみたものの、思うように扱えずスピニングに頼ってしまっているというアングラーの方も多いと思います。
事実、フィールドで“スピニングタックルを何本も使用して”バス釣りをしているアングラーを見かることがあります。
非常に勿体ないです。。。
ベイト1本あるだけで攻略範囲がどれだけ広がるか。。。
カバーやストラクチャーの攻略が容易にでき、今まで捕れなかったバスが捕れるようになり、何よりデカバスをキャッチできる確率が格段に上がります。
今までスピニングに頼ってきたアングラーの方は、一度、自身のキャスティングを見直してみてください。
ベイトでキャスティングの基本をしっかりと身につければ、スピニングのアキュラシーも格段に上がりますよ!
「ベイトキャストの練習方法です。」
①【練習で使用するルアー】
10グラム前後のフックを外したプラグ、又は、高比重ワームを使用するといいです。
②【ベイトリールの設定】
はじめはメカニカルとブレーキ設定をあえて強めにします。(クラッチを切ったときにロッドを軽く振らないとルアーが落ちないぐらです。これでバックラッシュの心配もありません。)
③【キャスティング練習】
最も多用する基本の“オーバーヘッド”、“サイドキャスト”を中心に練習をします。
※最初から“スキッピング”の練習などやらないでください。イヤになるだけです。
ルアーの垂らしは基本15cmぐらいですが、はじめは20cmぐらいで、少し長めにとってください。
目標のターゲットは5~10メートルでの練習をおすすめします。
【オーバーヘッドキャスト】
最初に剣道の「メーン!」をイメージしてください。
ロッドを正面に構え、両脇を締め、肩の力を抜き、肩は動かさず、肘下と手首のスナップでロッドをテイクバックします。
テイクバックすると、ルアーが後ろへ飛び、ロッドティップが後ろにしなります。
ティップがしなると、ティップが元に戻ろうとする力が発生します。
このティップの“反動力”に、手首のスナップ力をプラスし、ルアーを勢いよくリリースします。
ベイトは、ティップの反動力を利用しないと、ルアーを真っすぐ飛ばすことができません。
はじめは、強めのブレーキ設定で思うようにできないかもしれませんが、コツさえつかめばブレーキが強めでもある程度、飛ばせるようになります。
【サイドキャスト】
オーバーヘッドキャストと要領は同じです。サイドにロッドをテイクバックし、ティップをしならせ、手首のスナップを利かせ、ルアーをリリースします。
この2通りのキャスティングでルアーを真っすぐ飛ばすことができるようになれば、キャスティングの基本はできています。
【応用編】
強めのブレーキ設定で何ら問題なくキャストできるようになったら、メカニカルとブレーキの設定を弱くしてみましょう。
メカニカルブレーキは、スプールがガタつかない“0ポジション”に設定します。(自分はダイワのリールで、0ポジから1クリック緩めてます。)
今後、メカニカルの設定は0ポジションを維持し、どんな状況下でも変更しません。
遠心ブレーキやマグブレーキの設定も極力、変更せずにサミングでコントロールすることが望ましいです。
ベイトキャストのコツは、想定の距離よりも強めにキャストし、サミングで強弱をコントロールすることです。
ただ、なれるまではどうしても「バックラッシュ」が多発してしまいます。
ですが、ベイトのバックラッシュは簡単に直すことができます。
【動画】をご覧ください。
下記の手順でやってみてください。
①スプールを押さえながらラインを引っ張っていきます。
②ラインを引っ張っていくと、途中でバックラで絡まった箇所が出てきて、引っ張ってもスプールが回らなくなります。
※絶対に無理に引っ張らないでください。修復できなくなります。
③親指の裏側の先端をラインが絡まった手前に、多少、力を入れて押し当てます。(ラインに爪があたらないようにしてください。)
④親指で押さえたままハンドルを回転させ、「ジョリ、ジョリ」と、絡まったライン上を1~2回巻きます。(ドラグが緩いとスプールが回転しないので、ドラグを多少強めに)
⑤親指を離し、ラインを引っ張ってくと、先程引っかかった箇所が解れてラインが出て行くようになります。
絡まった箇所がなかなか解れないときは、無理に引っ張らず、左右にラインを解して、再度トライしてください。
上記を繰り返すことで、ベイトのバックラッシュは簡単に直すことができます。
ちなみに、スピニングでバックラッシュを経験した方も多いと思いますが、本当に頭にきますし、ストレスになります!
しかも、スピニングのバックラは意図せず、突然おこり、大抵が修復不能に。。。
大量にラインをカットし、リグを組み直す破目になります。
原因として、スピニングではノーシンカーなど巻き取り抵抗が少ないリグを多用するため、ラインがスプールに格納されるとき、ラインテンションがかかっていないため、ラインがバラけたり、隙間ができてしまったりします。
その状態になってしまうと、キャスト時にラインが絡まって放出され、ガイドに絡みつき修復困難な状況に陥るんです。
そのため、スピニングでバックラを減らすには、時々、手で引っ張りながらテンションをかけて巻いたりと、気をつかわなければなりません。
その反面、ベイトのバックラは、ものの数十秒で直すことができるため、さほどストレスにならずに、すぐに釣りを再開することができます。
バイトチャンスを逃さないためにも、すぐに釣りを再開することがどれほど重要か、“1本の価値”を知るアングラーであれば理解できると思います。